消火器を購入される時に、「色々な種類やサイズがあって分からない」という方も多いのではないでしょうか?

消火器にはさまざまな用途に対応できるよう、たくさんの種類の消火器が発売されています。それを大きく分類すると「家庭用(住宅用)消火器」と「業務用消火器」に分かれます。

 

家庭用消火器とは

家庭用消火器住宅用(家庭用)消火器はその名の通り住宅用に作られている消火器で、天ぷら油火災やストーブ火災に対応しておりコンパクトで女性や高齢者でも操作しやすい造りになっています。本体容器の色の規制がないため、カラフルなものやおしゃれなデザインが多く、キッチンや家の中に置いておいてもインテリアの雰囲気を損ないません。ただし消火器の設置義務がある事業所等(会社や飲食店、病院など)に設置しても消火器と認められませんので注意してください。住宅用(家庭用)消火器の耐用年数は5年、エアゾール式(スプレー)消火器の耐用年数は3年で、消火具は薬剤の詰め替えはできない構造となっております

※一般の住宅については法令による消火器設置の義務や法定点検の義務はありません。専門業者を装った悪徳業者が訪問販売で消火器を強引に売りつけたり(リース契約など)、法外な点検料や引取料を請求されるといった事例が報告されていますのでご注意ください。

 

業務用消火器とは

業務用消火器業務用消火器は、消火器の設置義務がある事業所に置くことができる消火器で、家庭用消火器より消火能力や使用範囲が優れております。防火対象物に設置されている事業所等に設置する場合は6ヶ月に1回の法定点検を実施しなくてはなりません。加圧式消火器については製造から3年以内、蓄圧式消火器については製造から5年以内であれば自ら点検を行うことができますが、その期間を超えた場合は点検資格者が点検を行うか、新しく買い替えなければいけません。業務用消火器は容器の色に規制があり25%以上が赤色にするように決められています。耐用年数は8~10年、住宅用(家庭用)消火器と違い、業務用消火器は薬剤の詰め替えが可能です

 

まとめ
同じ消火器でも家庭用と業務用では大きく異なります。それぞれに特色があり、メリット・デメリットがあるのでよく検討して選びましょう。例えば、キッチンの近くには女性でも軽々持てる家庭用消火器を、家庭用消火器では対応できないような大きな火災になった時のために、廊下や玄関などに消火能力の高い業務用消火器を設置するなど、それぞれのいいとこどりをしておけば安心です。火事は滅多に起こることはありませんが、万が一起きてしまっては相当の損害になってしまいます。防災意識を高くもって生活することをおすすめします。
※業務用消火器を住宅に設置し使用することは可能です。しかし、消防法により消火器の設置義務がある事業所等に、住宅用消火器を設置することはできません。